ピストンさんちゃん
<2日目 2018年1月4日>
北沢峠~仙丈ヶ岳~北沢峠~戸台
朝食は4~6時とのことで、4時に食べ始めて5時までに出発、山頂を往復してきて北沢峠に向けて下山するリミットは13時半、13時半までに下山開始できなければ河原で真っ暗になってしまうのでもう一泊すると決めておきました。ヤマレコを読むと真夜中に河原を歩いている人もいるようですが私にはできません。
気温は‐13℃、小屋周辺は無風。この条件なら問題無しと判断し5時に山荘を出発。幸いなことに足先はポカポカと暖かく感じ血流充分でした。
5:20、一合目。この時期の日の出は7時くらいなのでまだ真っ暗です。

5:40、2合目。この辺り、少し下りが続いたので間違って長衛小屋方面に進んでいないか少し不安になりました。日の出前に歩くことを決めていたにも関わらず地形図をよく見てこなかったのは反省点です。

6:15、4合目。

だんだんと東の空が赤くなってきました。6:30、夜叉神峠方面の空です。

北岳も大きく見え始めました。

6:40、大滝ノ頭です。北沢峠は無風でしたが西に馬ノ背の稜線が見えてくるようになると樹林帯にも関わらず風が強くなってきました。気温は‐15℃くらい、ここ大滝ノ頭に着くころには足の指先の冷えを感じるようになってヤバいなあと思い始めました。

6:57、6合目手前で日の出を迎えました。朝日が鳳凰三山の稜線を美しく浮かび上がらせました。

日の出にはこだわっていませんでしたが甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳がよく見える場所で日の出を見ることができてラッキーでした。

7:15、六合目。森林限界を越えたので風が強い!寒い!日の出を見ていたところで一枚着足しておいて良かった。足指先は常にグーパーグーパーさせ血流維持を心掛けてました。


8:05、小仙丈ヶ岳。今度は手指の冷えが気になってきたのでオーバーミトンを使いました。早め早めの対策。日焼け止めクリームも塗り直しましたが、日焼け止めクリームを塗っているのか鼻水を塗っているのかわからない状態、汚。


小仙丈沢カール。仙丈ヶ岳と言えばこの景色ですね!


8:55、仙丈小屋への分岐。余裕があったら仙丈小屋の冬季開放スペースを覗いてくるつもりでしたが寒くてそんな余裕はありませんでした。小仙丈からこの分岐の間、なぜか無風の区間がありましたが伊那側の斜面に出ると風は復活します。

9時なのにまだ日が当たらない仙丈小屋。寒そう。

中央アルプスが近く大きく見えるようになってきました 。

目的地、仙丈ケ岳山頂も見えてきましたがこの場所でいつも思うのは「まだ遠いじゃん」。

「まだ遠いじゃん」と感じても歩くと意外に近い山頂までもう少し。

9:20、初めて冬季の3,000m峰に立ちました、うれぴー!!

左下に仙丈小屋、正面に鋸岳と甲斐駒ヶ岳、その向こうに八ヶ岳。

標高2位の北岳とその向こうに標高1位の富士山。もう最高です!

9:30に下山開始。こういう所を歩いてる自分の写真が欲しいですね。単独だとちょっと無理なんだな。ここは日本雪山登山ルート集の表紙にもなった場所ですね。

気温は上がらず稜線上はずっと-17℃くらいだった。下山は風を正面から受ける向きになり登ったときよりも寒さ厳しかった。顔が冷たくて痛いのなんの。

11:35、北沢峠に戻ってきました。ここからの下山開始リミットと決めていた13時半の2時間前なのでほっとしました。山荘でカップラーメンを買って食べるつもりでしたがここでぬくぬくしてしまったら下山したくなくなる可能性が。そのため山荘前で小休止し12時に下山開始しました。

13:00、丹渓山荘。改めて見ると崖っぷちのすごいところに建ってるなと。小屋周辺には庭のようなスペースも無く狭い場所です。戸台川が水無し川ではなく清流であれば釣り客相手に今でも営業を続けることができていたかもと感じました。

河原に出てときどき振り返り前日に見ることができなかった景色を楽しみました。右から双児山、駒津峰、駒ヶ岳。伊那側を歩いているので”甲斐”は付けずにここでは駒ヶ岳と書きます。
河原に出たら川下から風が吹き上げてくるので寒い寒い。前日すれ違う下山者が着込んでいた理由はこれです。

第2堰堤より。

入山したときには遠目に見た廃屋、なぜか下山時は近くを歩いてしまった。真ん中に玄関があるけど玄関前に土が無いじゃん。ここも川にえぐられたってことかな。

15:30、戸台河原駐車場に戻ってきました。前日の雪は消えていました。車の顔ぶれがほとんど変わっていなかったので連泊する人が多いようです。連泊すれば仙丈ケ岳、駒ヶ岳の両方登れるもんね。宇多田ヒカルも登った栗沢山も登れるだろうし。

今回の登山、厳しくも楽しかったですが自分の限界を感じさせられました。末端冷え性を治さないことには身の危険を感じました。
胴体を冷やすと心臓など生命維持に重要な臓器がある上半身に血流が集中し手先足先などの末端の血流が悪くなるとのことらしいので少し暑く感じる程度のレイヤリングを心掛けています。また山頂アタック時には背中を冷やさないように必ずザックを背負います。ツムラの漢方118番:苓姜朮甘湯を服用し、ビタミンEサプリも飲んで血流改善に努めています。でも現状では今回程度の条件が限界です。
男性更年期でしょうか?でも男性だけに存在する末端には血流充分でびんびんです。